翻訳スタッフの心構え

韓国語翻訳スタッフの心構え

 

翻訳者に最も必要なのは対象言語の能力の高さではなく、むしろ母国語力です。ネイティブであれば母国語に無頓着であればいいというわけではありません。翻訳の対象となる言語は調べれば意味を理解できますが、母国語の表現力は一朝一夕に培われるものではありません。理解した原文を、どう母国語として伝えるかが重要であるため、日頃から母国語表現の引き出しを増やすよう努力する必要があります。 次に大事なのは、その翻訳物の使用目的や使用者を理解し、それらを想定した翻訳をするということです。社外で使われる文書なのか、社内で使われる文書なのか、また、その分野の専門家が読む文書なのか、一般的な人が読む文書なのかといった点についても注意する必要があります。自己満足・独りよがりの翻訳になってはならず、翻訳するに当たってはクライアントの定めた翻訳ルール・翻訳仕様を順守することが大事です。 また、言葉というものは様々な解釈が可能です。解釈の仕方が違えば翻訳された文章も当然変わってきます。翻訳をやりっぱなしにするのではなく、なぜそのような翻訳をしたのかを別途コメントとして提出することも大切です。コメントの提出はクライアントに安心していただけるだけではなく、翻訳者の誠実性を示すことにもなります。 もちろん納期を守り、与えられた仕事を最後まで責任を持ってやり遂げるということが大前提であるということは言うまでもありません。